Research

領域横断

米作りと酒造りとをつなぐ研究

【研究概要】

水田の適切な肥培管理は米の収量および品質の向上に寄与することが知られている。特に、施肥の量や時期の違いは日本酒の原料米にとって重要な千粒重、外観品質、タンパク質含量などに影響を及ぼす。しかし、そのような米作りの違いと日本酒の発酵特性や味わいとの関連についてはあまり理解が進んでいない。本研究では、イネの栽培試験と日本酒の小仕込み試験を組み合わせることで、米作りと酒造りのつながりに関する新しい知見を得ることを目的とする。

Fig.1 イネの栽培試験と日本酒の小仕込み試験を組み合わせた実験
【写真左】異なる施肥条件でのイネのポット栽培試験
【写真右】収穫された米を用いた日本酒の小仕込み試験

 

Fig.2 日本酒の酒質機器分析の一例
【写真左】日本酒に含まれるアミノ酸関連化合物の分析装置置置置置置置
【写真右】検出されたアミノ酸関連化合物のピークを示すクロマトグラム

【研究リーダー】

日本酒学センター 特任助教 宮本 託志

【チームメンバー】

日本酒学センター 特任助教 西田 郁久
日本酒学センター協力教員/農学部 教授 大竹 憲邦
日本酒学センター 副センター長/農学部 教授 平田 大

【主要論文】

Takuji Miyamoto, Ikuhisa Nishida, Norikuni Ohtake, Dai Hirata: Nitrogen fertilization of rice plants before flowering affects sake fermentation and quality. Cereal Chemistry 100 (2), (2023) 277–283.
宮本託志,西田郁久,大竹憲邦,平田大:水稲への窒素施肥が日本酒醸造に及ぼす影響,アグリバイオ 8 (4),(2024) 43-45